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謹んで新春のお慶びを申し上げます。
旧年中は、当本部ならびに各地区支部の活動に対し、格別のご支援とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。本年も引き続き皆さまのご指導ご鞭撻を賜りながら、新たな挑戦に取り組んでまいります。
さて、日本経済は新型コロナウイルスの影響から着実に回復基調に入りつつあり、観光業やサービス業の復調がその兆候として挙げられます。
また、気候変動対策と経済成長の両立を目指すGX(グリーントランスフォーメーション)の更なる推進により、本年は経済社会システム全体の変革が加速度的に進むものと考えられ、北海道においてもこの取り組みを深化させ、地域社会の持続可能な成長を目指すための具体的な成果を積み重ねることが求められています。
北海道はその広大な土地と豊かな自然環境を活かし、農業、水産業といった一次産業において他地域にはない優位性を有していることに加え、観光業も北海道の魅力を世界に発信する重要な産業として位置づけられます。
また近年では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に不可欠な技術である半導体産業やデータセンター事業の進出が注目を集めており、これらは北海道に新たな可能性をもたらす成長分野として期待されています。北海道の冷涼な気候や豊富な再生可能エネルギーの活用可能性は、これらの分野において大きなアドバンテージであり、これを新たな経済成長の機会と捉えた戦略的な取り組みが重要と考えています。
一方で、北海道が抱える課題も依然として深刻です。全国に先駆けて進む人口減少や高齢化は、地域の労働力や経済基盤に大きな影響を及ぼしており、これに加え、気候変動の影響やエネルギーの安定供給の確保を前提とした「ゼロカーボン北海道」の実現も喫緊の課題です。これらの複雑な問題に対して、DXを活用して生産性の向上や効率化を図ると同時に、GXを通じて脱炭素化と持続可能な社会の構築を目指す取り組みを進めることが重要です。
昨年、当本部では地域社会への貢献を目指し、さまざまな活動を展開してまいりました。普及啓発を目的としたセミナーやフォーラムの開催、国際交流を目的としたアジアグローバル研修など、多くの方々にご参加いただき、成功裏に実施することができました。また、道内7地域の各地区支部では、地域に密着した活動を通じて、多様なニーズに対応する取り組みを進めております。
昨年のパリオリンピック・パラリンピックでは、多くの道産子アスリートが活躍し、地域に大きな誇りをもたらしました。彼らの成果は、北海道民に希望と勇気を与えるものであり、この精神は、地域の課題解決に取り組む際の励みとなり、未来への挑戦を後押しする存在といえます。
2025年は、乙巳(きのとみ)の年にあたります。蛇が脱皮を繰り返し成長するように、「再生」や「進化」を象徴するこの年を契機として、私たちも変化と挑戦を恐れず、新たな未来を切り開いてまいります。本年は、進行中のインフラ整備や観光プロジェクトがさらに進展し、DXを活用した生産性の高まり、GXによる持続可能な社会の実現を目指す取り組みの深化により、北海道が全国をリードする新たな成長モデルを提示する年になることを切に願うものです。
引き続き、当本部では多様な人材が能力を発揮できる場を提供するとともに、新たな挑戦を支援してまいります。2025年が皆さまにとって健康で実り多き一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2025年1月
会長 小林 剛史